フィレンツェ、家探し

先日、引っ越しをした。理由は家の雨漏り。
引っ越し先はフィレンツェの旧市街地、
大聖堂(ドゥオーモ)から歩いて10分とかからないところにある。

フィレンツェの友人からは「最高のエリアじゃない」と言われる場所だ。

確かに立地はいい。が、いかんせん建物が古い。
私のアパートだけに限らず、旧市街地の家はどこもそうだ。

築何百年といった建物が普通にあるのだ。
家探しは大変。

日本でもそれは同じことだが、
日本と違う点はまず自分は外国人であるという事。

イタリアは外国人に貸したくない、
契約を結びたくないという大家が多く、
そのためこちらで言う契約書無しの「闇貸し」が多いのだ。

私の家探しの条件は、次の通りだった。
日本ではチェックする必要のない項目がごまんとある。
それは根本的に物件の品質が違うから。

条件1:立地
仕事の都合から、私はドゥオーモから歩いて10分で
動ける範囲を希望。しかし、パブが多く、
夜遅くまで騒がしいいくつかのエリアは除外した。

条件2:家賃
フィレンツェ旧市街地の家賃はワンルームで600ユーロ(10万円前後)、
ふた部屋で750ユーロ(13万円前後)は
最低限かかるといわれる。

広さはまちまち。
私はふた部屋で家賃750ユーロあたり、
広さは50平米程度の住まいを探していた。

無理な条件ではないが、
難点は私が正規の契約を希望していること
(家主は闇契約を好む)。

条件3:コンディション
言い出すときりがないが、まずは日当たり・照明の明るさ
→建物が密集している街なかの家は昼間でも
電気をつけなければならないほど暗い家がある。

壁の状態
→かびが生えていないかのチェックが必要。

1966年に起こったフィレンツェは大洪水、
機能性の悪い水道管、屋根の取り付けの悪さから
カビや雨漏りがしやすい。

何階に当たるか。
→上層階ならエレベーターがあるかどうか。

エレベーターは近年に設置されたものが多い。
建物の構造上、設置できる所が少なく、
エレベーターのある街なかのアパートはそれだけで価値がある。

水まわり
→使い勝手がいいか。排水の状態はどうか。
バスタブがなくシャワーだけの場合は、
カーテンで仕切られていたり、
まったく仕切りのないタイプではなく、
ガラスのボックスタイプかをチェック。

ガスのコンロが4つあるか
(日本人ですからやはり4つは欲しいところ。電気ものはX)。
できればオーブンも。
大きな収納があるか・・・など。

イタリアの賃貸物件のほとんどは家具が整えられている。
しかし、家主が使わなくなったものが置いてあったり、
古くなったものばかりだったりで、使い勝手が悪い場合が多い。

日本では築何年の記載は非常に重要だが、
イタリアではあまり重視されない。

むしろ、街なかにある古い建物の方が価値がある。

条件4:大家さん
当たり前ではあるが、稼ぐこと重視の家主が多いので、
面倒なことと出費は少なく、
収入は多くの考えが見え見えのけちでいて
いい加減な大家さんが多い。

条件5:正規の契約書
正規の契約書を交わし、住民票を取りたいと
希望すると、対象物件がぐっと減る。

さらに契約期間を長く希望するとより難しくなる。

家主は長期契約で家を貸したがらない。
居座られると困るし、契約書を交わすと、
国に税金を払わなければいけないからだ。

注意点:不動産屋
いい不動産屋かそうでないかを見極めるのは
イタリア人でも難しい。
まして外国人ならなおさらである。

あこぎな商売をするところもあり、
1物件見るだけでお金を取るところもある。

まあこの手のものは右も左も知らない外国人を
狙ったところなので、それに引っかかる
イタリア人はいないだろうが・・・。

家が決まると、一般的に2か月分の家賃を敷金として大家に、
1か月分を不動産業者に仲介料として支払う。

入居時にその月の家賃を大家に支払い、
家を出るときには2か月分の家賃が戻ってくる。

あくまで家を損傷していない場合。

賃貸の場合、入居予定日の1ヶ月前から探すのが一般的で、
私は12月からにもかかわらず焦りもあり(なんせ条件が
うるさいし、日本人なのでぎりぎりに物事をするのがいや)
9月から探し始めた。やはりどこの不動産屋からも
「早すぎる」と言われた。

見つからなかったらどうするんだ?!と思いながら、
とにかく10月に入るまで待ち、
入ったすぐの週末に約60社以上の不動産屋に
賃貸の問い合わせメールを出した。

結局、家の近くにある不動産屋に紹介してもらった
2件目の家で決めた。

見つかったのは70平米の2部屋にキッチンとバスルーム。

立地と家のコンディションから1000ユーロ以上の物件。

不動産屋から説明を受けてすぐに「無理よ」と言ったが、
「まあ、待て。交渉の余地がある。きっと800ぐらいにできるよ」
ということで見に行った。

しかし、大家は830じゃだめかと言ってきたので、
出身地の大阪根性からあいだを取って815で交渉
したら上手くいったというわけだ。

苦労した不動産屋へのメールだが、見事なほど連絡がない。
返事がきたのは60社中10社ほどだろうか…。

フィレンツェ在住 中林紀子

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