紆余曲折の後に…

先日、イタリアの滞在許可証の更新をしてきました。
イタリアの滞在許可証 (Permesso di Soggiorno)は、
学業が目的、仕事が目的 (自営と雇用に分かれている)、
家族との同居が目的 (家長の転勤や政治的理由による移住など)等々、
細かく分かれています。

私が持っているのは『Carta di Soggiorno』と言われ、
いわゆるアメリカのグリーンカード的なもの。
更新の必要がない(記載もされている)永住権のある滞在許可証です。

のはずだったのですが…。

少なくとも、書類の不備やらなんやらで何度も管轄の警察署に通い、
その度に列をつくり、何時間も待ち、1年もの歳月を費やして、
5年前にやっと『ブツ (ただの1枚のペラ紙)』を手にした時は、
「もうこれで更新する必要ないから」と担当者に言われ、
涙しながらお祝いまでしたんです。

だって、本当に大変なんです、この更新作業!
1990年からこの憂鬱な作業を繰り返し、
やっと永住権を手にしたんですから。

ところが、ある日、同じ『Carta di Soggiorno』を持つ日本人の
友人から「5年毎に更新することになったみたいよ」と言われ、
目の前がまっくらに!
でも、まあ、いいや、まだあと3年あるし、その時に考えよう、
なーんて思っていたらすぐに3年経ってしまった昨年末のこと。

この5年毎の更新というのも噂レベルのガセネタかもしれないので、
警察のホームページで探したり、ネットで検索したり、
知り合いの警官に電話したり(代表番号での情報入手は基本的に
不可能)、移民関連に強い弁護士に相談したり。

でも、みんな言うことが違うんですよね…。
でも、知らない、とは言わないんですよ。
「本当にそうなのね! 間違いないわね! 責任取るわね!」と
詰め寄ると(私って怖い?!)、「多分、そうだと思う」ってな
感じになるわけです。警察のホームページの記載も曖昧だし(ため息)。

まぁ、そんな紆余曲折 (イタリアでは当たり前のこと)を経て、
とりあえず、申請だけは出してみようと、手続きを取ったところ、
警察から出頭するようにとの書留が届き、今回の更新となったわけです。

私「で、これやっぱり5年毎に更新が必要なんですか?
一部では10年毎という話しも耳にしたんですけど…」

警官「そう、5年毎になったの。EUの規定でね」

私「でも、何の通達もなかったし、私の友人も誰も知りませんけど」

警官「その内、手紙が届くと思うよ。その内に。
でも、手紙が届く頃にまた規定が変わってたりしてね、ハハハ…」

ちなみに同じ日に申請のために警察署に来ていたペルーの女性は、
前回書留で届いた出頭の手紙を開けてみたら、出頭日がまさに
その日だったとか (怒りを通り越して苦笑)。

唯一のメリットはペラ紙1枚の滞在許可証がカード式になるそうです。
引取りは約3ケ月後になるとか。もらったらまたお祝いしようっと!

アッティコ・ローマ
村本幸枝

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