イタリア人は段取り下手

今年から徐々にはじめている我が家の改装。
リフォームとか改装って、エネルギーを使うものですが、
イタリアは特にそれがひどいです。ストレスがたまる!

2週間くらいで終わるはずだったテラスのタイルの張り替えが
ひと月以上かかってやっと終わり、やっとホッとひと息。
その間『前払いでこれだけくれ』というオペライオ(作業員)に、
『駄目。ここやってから』とお金をちらつかせ、何度、尻を
たたいたことか (苦笑)。

こういう進め方をした方がもっとスムースに事が運ぶのに…と、
思って、親切のつもりでそう言っても聞く耳もたないし。
まぁ、その道云年のプロが、外国人のしかも女に『こうしたら?』
なんて言われるのはプライドが許さないんでしょうね。
それもわからないでもないんですけどね。

2週間の予定がひと月以上もかかった理由はただひとつ。
そう、段取りが悪いから。
一般的にイタリア人って段取るのが本当に下手。

例えば、テラスの手すりにペンキを塗るため、内側のガラス部分に
ペンキがはみ出さないよう境目にテープを貼るところまではよし。
ところが、その作業をペンキ塗り替えの何日も前にやって放置した
もんだから、手すりにペンキを塗っていざテープをはがしてみたら、
ガラスがべとべとに。

そりゃあ、そうですよ。連日35度近くの暑さ。
テラスにはがんがん陽があたってるし、テープだって融けます。
なのに『べとべとになるよ』って忠告した私を『大丈夫、大丈夫。
Non ti preoccupare (心配しないで)』と相手にしなかった彼ら。

で、当然、それを落とす作業が追加で発生するわけです。
『これだったら奇麗に落ちると思うけど』と渡した薬品
(除光液と同種のもの)を、『これで大丈夫、大丈夫。
Non ti preoccupare (心配しないで)』と再び却下された私。

ところが、彼らが持って来た薬品でべとべとになった部分を
拭き取ると、なんと、そのべとつきがどんどん他の部分にも
広がってしまい…。仕舞いにはガラス全体が粘着成分でくもり、
さらにそこにホコリが…。もうこなると笑うしかないです。
じゃないと、頭の血管が切れますから…(苦笑)。

テラスの天井部分のペンキ塗り替えも然り。
ふちの白い部分を塗っているうちに、内側の赤い部分にも白い
ペンキがくっついてしまい、慌てて赤で塗り直しているうちに、
今度はふちの白い部分に赤いペンキがはみ出てしまいで、
まるでコントをやっているよう (本人たちは真剣です)。

それを眺めているうちに私の中から怒りは消え、いつの間にか
笑いに変わっていました。もちろん、心の中で笑ってましたよ、
本人たちは真剣ですから (爆)。

アッティコ・ローマ
村本幸枝

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