日本がんばれ! in ローマ

すでにひと月以上前の3/20、ローマのアラ・パーチス博物館
で、ローマ市と伊日財団 (Fondazione Italia Giappone)
共催の『日本がんばれ!』(Coraggio Giappone! )と題した
チャリティー・イベントが開催されました。

19:00の開場を目指し、現地に着いたのは18:00ちょっと過ぎ。
駐車が困難なポポロ広場の近くで見つけた隙間に無理矢理、
車を押し込み、会場前へ無事到着。

その日はかなり寒くてコートに身を包み、ぶるぶる震えながら
待つこと40分。あと少しで中に入れる…と、じっと我慢で
列に並んでいたら、後から来た友人が『あと40人くらいしか
入れないみたいよ』と不吉なことを。

会場の受入人数は100名だとか。
で、すでにお偉いさんたち60名ほどが入場済みだとかー?

前方からざっと数えても40名の中には入れない私と友人は、
まぁ、最初からイベントには興味はないし、私は翌朝から
撮影で長期出張だし、寄付だけして帰ろう、な〜んて
思っていたら、案の定。。。

会場が開いたとたん『ハイ、ここまで。後の皆さんは、
お帰り下さい』の声に、一同、ブーイング!
会場に入れないと寄付もできないと知らされ怒り爆発。

イタリア語で、英語で、日本語が文句が飛び交い、
諦めて帰る人あり、止める係員を振り切り、
なだれ込むように会場内へ押し入る人あり。

もちろん、私たちは後者(苦笑)。
1時間もかけてローマ郊外の自宅からここまで来て、
寒いなか並んで何もしないで帰るなんてありえない!

募金箱の前で実業家&金持ち夫妻の友人に遭遇。
分厚い封筒を募金箱に気前よく入れる彼らの後、
私と友人はささやかなる寄付金を(苦笑)。

『ところで!』と、募金箱の前に立つ係員に、
金持ち妻の方が『あなた、この寄付金、どういう経緯を
辿って日本へ行くの?』

係員『いったんイタリア赤十字に集められ、
その後、日本赤十字へ送られることになっています』

金持ち夫人『それ、ちゃんと全額行くわよね。
一部がどっかでどっかに行っちゃったりしないわね!』
と、眼力たっぷりで力強い念押し(笑)。

そういう発想があること自体のたくましさを目の前にし、
今さらながら日本人とイタリア人の違いに感心。

そして、この後のオチは。

さっさと家に帰って、ぱぱっと食事を済ませ、荷造りをし、
翌日の出張に備えるはずが、いっしょにイベントへ行った
友人のロザンナがぼこぼこに穴が開いている歩道に足を
とられて転倒。肋骨2本骨折 (涙)。

そのまま、救急病院へ同行した私が自宅に戻ったのは、
夜中の1時過ぎ。就寝3時過ぎ。睡眠時間3時間 (涙)。

ロザンナはローマ市を相手に訴訟を起こしてやる!と、
弁護士を立てて、現在、奮闘中。

たしかに、歩道には車が乗り上げて駐車してあるし、
かろうじて歩けるわずかな歩道のスペースは穴ぼこだらけ、
おまけに街灯なし。

これじゃ転ぶわな、と思いつつも、自治体を相手に
戦おうとするそのパワーにこれまた感心する私でした。

アッティコ・ローマ
村本幸枝