満腹、満足、そして初心に返る

イタリアでは一昨日8月15日は
「フェラゴスト(Ferragosto)/聖母被昇天祭」
という祝日で、マリア様が天に昇ったとされる日でした。

他の祝日同様、その日は家族が集まりご馳走囲んで団欒したり、
友達とピクニックをしたりして過ごします。

私はイタリアでのお母さん的存在の
マリアンニーナおばさんに招待され、
ヴィヴァーロ・ロマーノというおばさんの田舎へ
行ってきました。

ラッツィオ州の端っこにあるその町は
ローマから車で約1時間30分ほど。

そこは、広場と呼べるものは1つだけ、
Barも1つ、タバッキも1つしかないという本当に小さな田舎町です。

おばさんを始め、多くの人が通常はローマに移り住んでいますが、
小さな町だけに、それらの人も含めみんな知り合いです。

息子夫婦に案内され町を散歩すれば、
少し歩くごとに親戚や知り合いに遭遇。

「Buon Ferragosto(フェラゴストおめでとう)」の挨拶から、
立ち話へと展開します。

さて、マリアンニーナおばさん宅での
フェラゴストのお昼ご飯を紹介すると、

まず前菜は、
生ハムとメロン、豆、ツナのパテ、乾燥トマトのアンチョビのせ、
ペコリーノチーズと、それだけで食事が終了してもよい程のメニューです。

そして、プリモピアットはスパゲッティ子羊のラグー・トマトソース。

もちろん子羊のお肉もしっかりとプリモピアットの後に食します。

セコンドピアットはフェラゴストに伝統的に食べられるという
鶏肉とパプリカのグリル、
それに付け合せがサラダ、ズッキーニの炒め物。

前日から食事制限をし、ウエスト周りのゆるい洋服を準備した私も、
さすがにプリモピアットに入ったところですでに満腹。

タイムスリップしてしまったかのような昔ながらの小道と緑に囲まれた景色。
のんびりと過ぎる時間、いつまででも続くおしゃべりの声。

これでもか!というほど山盛りの料理が出てくる食卓。

「6年前にこんなところに魅かれ、思い切ってイタリアに来たんだったな」と、
初心を思い出し、そして、イタリアのさらなる魅力を感じた1日となりました。

Attico Italia 田中裕子

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