ローマぼったくり事件、その後

今さらですが…、ローマで起こったぼったくり事件は日本でも
イタリアでも話題になってますねぇ。
ローマ(街)を愛する私としては、そこにいる一部のロマーノたちの
せいで、街の魅力が半減してしまうのは悲しいものがあります。

でも、ぼったくり自体は多かれ、少なかれ、今にはじまったこと
ではないのも事実。私がはじめてローマを訪れた1985年(古っ!)、
テルミニ駅の近くのスタンドバーで切売りピザとコーラを買い、
5万リラ(当時はリラでした)を出したら、来たおつりは1万リラ。
当時のレートは忘れましたが、5000円出して1000円のおつり
が来たようなもんだと、考えて頂ければよいかと…。

英語で(当時はイタリア語がまったく分からなかったので)、
まくしたて文句を言ったところ、もう1枚1万リラ札が戻り、
さらに怒ったらもう1枚と、私の顔色を伺いながら小出しで
出てきたおつりが最終的に4万リラ。
それでも当時、切売りピザと缶コーラで1万リラは高い!
そう、私もぼったくられ経験者の一人なのです。しかもローマ初日。

さて、今回ぼったくりで有名になった (そんなことで有名になる
なんて恥!)『パセット』のおかげ(?)で、ローマでは大々的な
ぼったくり狩りがはじまりました。

そうしたら、出てくる、出てくる、ボッタクラーたち。

イタリアの全国紙『ラ・レプブリカ』によると、同紙の記者が
旅行客を装い、ローマ市内の観光地をまわる馬車の御者数名に
英語で料金を尋ねたところ、訳の分からない値段設定だったそう。

カンピドリオからコロッセオまでを『50ユーロ』と言った矢先
に、『あっ、ごめん、ごめん、80ユーロ』とすぐ訂正。
もう30ユーロくらい、ぶん取っておこうっていう魂胆?

街なかの名所旧跡巡りは120ユーロから150ユーロ。
値段はあってないようなもので、どこから出発するか、どこで
終わるか、そして、何よりも相手によって決めているようです。

コロッセオ周辺にいる古代ローマのコスチュームを着ている
人々も然り。いっしょに記念写真を撮ってくれるのが彼等の
仕事ですが、イタリア人相手だと相場は1名5ユーロ。

でも、その横で写真を撮っていたイギリス人に対しては一人に
つき10ユーロを請求していたとか。その後に来た日本人も同額。
その次に来たイギリス人には一人あたり5ユーロで写真を撮らせ、
さらに後に来たイタリア人家族が支払ったのは3名全員で5ユーロ。

要するに文句を言わず、簡単にぼったくれそうな人からは多めに、
うるさそうな人からは通常の料金で、っていうことなんですね。
バールでも旅行客に対しては倍の金額を請求する店があるのだとか。

とにかく、イタリアでは言ったもの勝ちですので、皆さん、
おかしいな、と思ったら声を高らかにクレームを入れましょう!
その内にあなたも立派なクレマーになれるはず(苦笑)。

まぁ、今までになかった厳しいチェックが行われているので、
もしかしたら今がまさにローマへ来るべきときなのかも
しれませんね。ものは考えようですから。

アッティコ・ローマ
村本幸枝

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