頭脳流出 in イタリア

ここ数年、イタリアで深刻な問題になっている
『Cervelli in fuga』(頭脳流出)。

大学の進学率が極端に低下しているイタリア。
若者たち曰く『大学を卒業しても、結局、職ないじゃん』
というのがその理由。

プロになることを目的に料理学校や裁縫・仕立ての専門
コースに通う若者が増えているとメルマガで書いたのは
最近のことですが、EURISPES (イタリアのリサーチ機関)
によれば、ここ10年で大学進学者は338,000人から
280,000人に減ったそう (この3年だけでも4%の減少)。

イタリアの大卒者の数は先進国の中ではかなり低く、
30歳〜34歳で大学を卒業している人の数は
EU加盟国の平均30%に比べイタリアでは19% 。
(2009年のデータ)

ただでさえ大卒者の数が少ないのに卒業しても就職先
がないため優秀で行動力のある若者たちはイギリスや
ドイツ、アメリカなどの海外に流れてしまう…まさに
『頭脳流出』現象が年々深刻になっているわけです。

これらの国は優秀で有益と認めれば外国人であろうと
積極的に採用しています。奨学金を与え、外国の若手
研究員を抱える大学も多々。私の周辺にもイタリアを
捨て奨学金制度を利用して海外へ渡った人が何人かいます。

いっぽうイタリアはと言えば、この3年でドラスティック
に奨学金を削減してしまいました。
失礼を承知の上でそのものずばりを言ってしまえば、
イタリアに残っているのは箸にも棒にもひっかからない
無能な若者もしくは両親のパラサイト…ということに。

国が税金を使って教育にお金をかけたとしても育った
人材は外国が持っていく。完全に美味しいところ取り
をされていることになります。

島国の日本は欧州に比べればまだまだ目立った人材の
移動は見られない気はしますが、将来、同じ問題に
直面することになるのでは、と思う今日この頃です。

まぁ、その頃私はすでにおばあちゃんになっていて
南のどこか温暖な島でのんびり隠居生活している、
と、勝手にイメージしているのですが…(笑)。
(でも若者に頑張ってもらわなきゃ年金がもらえない!)

アッティコ・ローマ
村本幸枝